特集夏のセサミのファンタジー
2021.12.16
【セサミロードのおいしいレシピ2】ごまを使った世界のメニューを紹介〜中東・エジプト〜
ジワジワとブーム到来。ごまのおいしさいっぱいの中東料理
この数年、世界で大注目の中東料理。中東は古くからごまを使ってきたエリアですが、伝統的なタヒーニやフムス、スイーツのハルヴァには、ごまが欠かせません。スパイシーな味にチャレンジしませんか。
中東料理のマストアイテム その1:フムス
ヒヨコ豆でつくる万能ディップ
フムスは前菜、サラダ、ピタパンと食べるなど、中東料理のテーブルには欠かせない存在。定番の味わいから、日本でつくりやすい大豆や枝豆のアレンジまで4つのバリエーションのレシピです。純ねり胡麻白のかわりに、自家製「タヒーニ」を使ってもOK。
ヒヨコ豆でつくる定番のフムス。クミンの香りがポイント
RECIPE
フムス
材料/できあがり450g分
A[ヒヨコ豆水煮…400g 純ねり胡麻 白、 太白胡麻油…各大さじ4 ニンニク…1かけ レモン汁…大さじ1 クミンパウダー…小さじ1/2 塩小さじ…1弱] 太香胡麻油…適量 パプリカパウダー…適量
- フードプロセッサーにAを入れてなめらかになるまで回す。
- 盛りつけて、 太香胡麻油をかけ、パプリカパウダーをふる 。
枝豆とショウガで日本の夏フムス
RECIPE
枝豆と生姜のフムス
材料/2人分
A[枝豆 正味…150g 純ねり胡麻 白…大さじ3 太白胡麻油…大さじ4 塩…小さじ1/4 ショウガすりおろし…1/2かけ分] 枝豆、 太白胡麻油…各適量
- 枝豆は塩ゆでしてサヤからだし、薄皮をむく。
- フードプロセッサーにAの材料を入れて回し、粗めのペースト状にする。
- 盛りつけて枝豆をのせ、太白胡麻油をかける。
フムスにカレー粉を加えてスパイシーに
RECIPE
カレーフムス
材料/2人分
フムス(上記)…150g A[太白胡麻油…大さじ2 カレー粉…小さじ1/2] 圧搾純正胡麻油…適量 カレー粉…適量
- フライパンにAを入れてフツフツしてくるまで炒める。
- フムスに①を加えて混ぜる 。
- 盛りつけて、圧搾純正をかけ、カレー粉をふる。
豆つながりで、木綿豆腐でアレンジ
RECIPE
豆腐のふわふわフムス
材料/2、3人分
A[木綿豆腐…1丁 (350g) 純ねり胡麻 白…大さじ1 太香胡麻油…小さじ1 塩…小さじ1/3] ゆで大豆、 太香胡麻油…各適量
- 木綿豆腐は水切りする。
- フードプロセッサーにAの材料を入れて回し、なめらかなペースト状にする。
- 盛りつけて枝豆をのせ、太白胡麻油をかける。
【アレンジ】 フムスは中東のポテサラ!?お子さんも男性も大好きな一品に!
RECIPE
フムスのコーンサラダ
材料/2人分
フムス(上記)…100g コーン…50g ベーコンチップ…大さじ1
- フムスとコーン、ベーコンチップを混ぜる。
中東料理のマストアイテム その2:タヒーニ
基本調味料はねり胡麻ペースト
ごまをすりつぶした調味料が「タヒーニ」。市販品もありますが、いり胡麻で自家製にトライ。
RECIPE
タヒーニ
材料/約200ml分
いり胡麻 白…200g 太白胡麻油…約100ml
*冷蔵庫で1カ月保存OK。
-
フードプロセッサーにいり胡麻白を入れて回す。
-
しっとりしたら、太白胡麻油を加える。
-
クリーミーになるまでさらに回す。
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太白胡麻油の量を加減して、濃厚夕イプやさらりタイプなどお好みに。
WORLD TOPICS
セサミペーストの「タヒーニ」
中東や地中海エリアのスーパーでは、市販品のタヒーニの種類が豊富。日本のねり胡麻とタヒーニの違いは、ごまの焙煎度合のようです。ねり胡麻はごまを香ばしく煎ってからすりますが、タヒーニはごまを生のままかもしくは軽めに煎ってペースト状にするのでじわじわとくる滋味深い風味が特徴。タヒーニはヘルシー食品として欧米でも人気上昇中です。
タヒーニとヨーグルトでさわやかな夏向けソース
タヒーニは日本のねり胡麻のように、調味料として使います。
RECIPE
タヒーニヨーグルトソース
材料/約250ml分
A[タヒーニ(→上記)…大さじ5 プレ ーンヨー グルト…200g 圧搾純正胡麻油…小さじ1 ニンニクすりおろし…1/2かけ分 塩小さじ…1/2 黒コショウ…少々] ミント適量
- Aを混ぜ合わせる。盛りつけて、ミントをちらす。
【アレンジ】 サラダのドレッシングにもなります
ロメインレタス、ニンジンのラペ、クルミのサラダに、タヒーニヨーグルトソース(→上記)をかけて 。
【アレンジ】 ピタサンドのソースもタヒーニ
カレーフムス(→上記) とカラフルな野菜を詰め、仕上げはタヒーニヨーグルトソース(→上記)をたっぷり。
ピタパンも簡単につくれます
RECIPE
ピタパン
材料/直径12cm 8枚分
A[強力粉…300g インスタントドライイースト…3g 太白胡麻油…大さじ2 砂糖…小さじ2 塩…小さじ1/2] ぬるま湯…150〜180ml
- ボウルにAを入れて混ぜる。ぬるま湯を加えながら練り混ぜてまとめ、台上で5分ほどこねる。ボウルにもどしてぬれブキンをかぶせ、室温で約1時間発酵させる。
- ①を軽く押してガスを抜き、8等分にして丸める。麺棒で直径 12cm、厚さ5mmくらいにのばす。
- ノンスティック加工のフライパンを熱し、②を弱火で片面約3分ずつ焼く。菜箸などで両端を押さえながら焼くとよくふくらむ。
中東料理のマストアイテム その3:ハルヴァ
中東から多くの国で愛されるスイーツ
ハルヴァはナッツやごま、果物、穀物などを油脂や砂糖で練り固めた甘いお菓子。具やフレーバーはいろいろですが、ごま味も種類が多く人気です。食感はほろりとして、ちょっとねちっ。口の中にごまの油脂のうまみがじわりじわりと広がります。異国のお菓子なのに、どこか懐かしさを感じるのが不思議。
RECIPE
ハルヴァ
材料/白ごま:約 15cm x 10cmx 高さ 4.5cm 1個分
A[カシューナッツ、ピスタチオ(生)、アーモンド…合わせて50〜70g] B[いり胡麻 白…200g 太白胡麻油…大さじ2] 太白胡麻油…大さじ1 薄力粉…15g シナモンパウダー、カルダモンパウダー…各小さじ1/2 クローブパウダー…小さじ1/4 C[砂糖…100g ハチミツ…20g 水…大さじ2]
- Aの一部を型(密閉容器などにラップを敷く)の底に敷きつめる。残りは粗くきざむ。
- フードプロセッサーでBをペースト状にする。
- フライパンで太白胡麻油と薄力粉を軽く焼き色がつくまで炒める。
- ボウルに①のきざんだナッツ、②、③、スパイス類を入れて混ぜる。
- 鍋にCを入れて弱火にかけ、焦げ色をつけないように加熱する。120~130℃になってとろみがついたら、すぐに④に加える。
- ①の型に入れ、冷蔵庫で固める。
*黒ごまでつくる場合:Aのアーモンドをクルミに、Bのごまをいり胡麻 黒にかえる。
WORLD TOPICS
バリエーションも楽しい「ハルヴァ」
ハルヴァはお菓子屋さんでも売られていますが、スーパーでもこんな感じで気軽に買えます。 具やフレーバーのバリエーションも豊富。
アラブのお菓子にはごま油がたくさん使われていました
「アラビアンナイト」にはおいしそうなお菓子がたくさん登場します。そのレシピを紹介した本「『アラビアンナイト』から アラジンとお菓子」によると、ごま油はお菓子づくりには欠かせない材料。当時使われていたごま油は、はたしてどんな風味だったのでしょうか。
アサビ・ザイナブ
ごま油でサクサクと軽い歯ざわりに揚げたパータ・フィロの中には、ローズウォーターの香りのハチミツシロップで固めたピスタチオとアーモンドのフィリング。
アイ
デーツ、アーモンド、ピスタチオをパン粉とごま油でつないでボール状に。デーツの甘みがほどよく、栄養満点な元祖エナジーボール!?
ハルワ・ワルディーヤ
ピスタチオをコーンスターチやごま油を入れたシロップで練り固めた、 まるで外郎(ういろう)のようなスイーツ。ローズウォーターの香りが華やか。
ファールーダ
ハチミツを煮つめてアーモンドパウダー、ごま油、サフラン、コーンスターチで練り固めたプリン風。
※「『アラビアンナイト』から アラジンとお菓子」ムナ・サルーム、レイラ・サルーム・エリアス・今川香代子訳(東洋出版)のレシピをもとに再現
エジプト
エジプトのスタミナ野菜で“ 日本の夏風 ” に
古代エジプト時代から食べられてきた元祖健康野菜のモロヘイヤは、日本でもすっかりおなじみ。 めんつゆを使って、 暑い夏に簡単につくれるアレンジで。
RECIPE
モロヘイヤスープ
材料/2人分
モロヘイヤの葉…1/2束分 オクラ…2本 太白胡麻油…大さじ1 ニンニクみじん切り…1かけ分 水…400ml めんつゆ…大さじ1 塩、コショウ…各適量 太香胡麻油…小さじ1 大葉…2枚 ミョウガ…1/2本
- モロヘイヤの葉、オクラを粗みじん切りにする。
- 太白胡麻油、ニンニクを入れて炒め、香りがでてきたら水、めんつゆを加える。
- ①を加えてひと煮立ちさせ、塩、コショウをし、太香胡麻油を加える。
- 盛りつけて、みじん切りにした大葉、ミョウガを添える。
(2020年夏の号掲載)
※掲載情報は取材時点のものとなり、現在と異なる場合がございます。