特集アフリカのごま

2024.07.09

食のルーツ①粉もの:粉もので世界を味わおう!ごま油をきかせた選りすぐりの7品で世界一周粉ものレシピ!


食のルーツをふり返ると、そこにはおいしい料理のヒントがたくさんあります。壮大なスケールの食の進化の過程から、「粉砕して食べる」ことと、「火の加熱調理」に注目してお届けします。

世界の粉ものレシピ

いま世界中の国にある「粉もの」は、トウモロコシや小麦、米などの穀物を粉砕して食べる料理が、各国のさまざまな気候や環境、文化に合わせて進化したものです。硬い粒を粉状にすることによって、火が通るのが早くなり、調理の幅が広がり、消化の負担も軽くなりました。粉ものの多くは主食でもあり、それは生きるための大切なエネルギー源です。世界のおいしい粉ものからセレクトして、ごまでさらにパワーアップしたレシピをご紹介します!

ウガリ

プリミティブにして、じわじわうまいアフリカの主食。

RECIPE

ウガリ

材料/2人分

水…500ml 太白胡麻油…大さじ1 塩…ひとつまみ ホワイトコーンミール…150g

  1. 鍋に水と太白胡麻油、塩を入れて中火にかけ、沸いてきたらホワイトコーンミールを加える。木ベラで空気を入れるように力強く混ぜながら、ひとまとまりになるまで7~8分練る。
  2. 火をとめてフタをして10分ほど蒸らす。

RECIPE

ラムと豆、モロヘイヤの煮込み

材料/2人分

ラムチョップ…4本 塩、コショウ…各適量 玉ネギ…1/2個 モロヘイヤ…1/2束 オクラ…2本 ジャガイモ(中)…1個 トマト(中)…1個 太白胡麻油…大さじ1 水…500ml ヒヨコ豆水煮…100g 純ねり胡麻 白…大さじ2 クミンパウダー…小さじ1

  1. ラムチョップは塩、コショウをする。
  2. 玉ネギはみじん切りにする。
  3. モロヘイヤは葉を細かく切り、オクラは長さ2cmに切る。ジャガイモは皮をむいて2cm角、トマトも2cm角に切る。
  4. 鍋に太白胡麻油と②を入れて中火で炒め、①を両面焼く。
  5. 水を加えてひと煮立ちさせ、③、ヒヨコ豆を加えて弱火で15~20分煮る。仕上げに塩小さじ1弱、純ねり胡麻 白、クミンパウダーを加える。

Sesame tips

現地のレシピを探ると、おいしいウガリをつくるコツのひとつは、はじめに水に油脂を少量入れること。太白胡麻油を入れてつくってみると、口当たりがなめらかになり、ツヤもでて大正解◎。

粉ものはうまい!

粉末のトウモロコシを力強く練りながら炊きあげる主食。アフリカ全土で呼び名はさまざまで、キャッサバや雑穀でもつくる。水の量次第で餅のような硬さにも、お粥状にもなる。

ラクサヌードル

ココナッツ風味のスパイシーなスープが女性に圧倒的人気。白ねり胡麻でコクとまろやかさをプラス。

RECIPE

ラクサヌードル

材料/2人分

太白胡麻油…大さじ1 ニンニク、ショウガのみじん切り…各小さじ1 玉ネギみじん切り…1/2個分 干し海老…大さじ3※ A[水…600ml ココナッツミルク…100ml 純ねり胡麻 白…大さじ4 ナンプラー…大さじ1と1/2 カレー粉…小さじ1 鶏ガラスープの素…大さじ2 砂糖…小さじ1 塩…適量 ごま油屋のラー油…大さじ1] ゆで鶏…1/2枚 モヤシ…1/2袋 フォー…100g パクチー、ごま油屋のラー油…各適量 レモングラスオイル、ミントオイル…各適宜 ※干し海老は水大さじ3でもどし、みじん切りにする(もどし汁も使う)

  1. 太白胡麻油、ニンニク、ショウガを中火で炒め、玉ネギ、干し海老を加えてしんなりするまで炒める。
  2. A、干し海老のもどし汁を入れて煮立たせ、さいたゆで鶏、モヤシを加えてひと煮立ちさせる。
  3. フォーをボウルに入れて熱湯をかけ、3分ほどおく。
  4. 器に③のお湯を切って入れ、②を注ぐ。パクチーをトッピングし、ごま油屋のラー油をかける。レモングラスオイル、ミントオイルを好みでかける。

Sesame tips

RECIPE

レモングラスオイル

材料/つくりやすい量

レモングラス…6本(長さ3cmに切る) 太白胡麻油…100ml

  1. 耐熱容器に材料を入れてラップをゆるめにかけ、電子レンジ(600W)で1分加熱する。
  2. そのまま最低2時間おく。

RECIPE

ミントオイル

材料/つくりやすい量

スペアミント…2つかみ 太白胡麻油…100ml

  1. つくり方は「レモングラスオイル」と同じ。

シーフードのビーフン

パラリと炒めるには、ビーフンをもどすときにお湯にごま油入れるのがコツ。ショウガで夏向きに爽快な香りを!

RECIPE

シーフードのビーフン

材料/2人分

ショウガ…1かけ キャベツ…1/6個 ニラ…1/3束 シーフードミックス(冷凍)…150g ビーフン…100g 太白胡麻油…大さじ1 桜海老…20g A[酒、オイスターソース、圧搾純正胡麻油…各大さじ1 鶏ガラスープの素…小さじ1]

  1. ショウガはせん切りにする。キャベツはざく切り、ニラは食べやすい長さに切る。シーフードミックスは解凍して水気を切る。
  2. ビーフンはボウルに入れて熱湯をかけてもどし、お湯を切る。太白胡麻油か圧搾純正胡麻油少量(分量外)も入れると、ビーフンがくっつきにくく炒めやすい。
  3. フライパンに太白胡麻油、ショウガ、桜海老を入れて中火で香りが立つまで炒める。
  4. キャベツ、ニラ、シーフードミックスを加えて炒め、しんなりしてきたら②を入れて炒め、Aを回し入れて味つけする。

◉好みで酢をかけて食べると、夏らしくさっぱり。

粉ものはうまい!

ライスヌードルのおいしさは無限大

ライスヌードルのフォーとビーフンは、どちらも米粉からつくられるが個性はそれぞれ。平麺のフォーは喉ごしツルリ。細麺のビーフンは表面がザラついていて、味がよくからむ。スープヌードルにも、炒め麺にも、和え麺にもできる万能麺で、グルテンフリー需要も高い。

パラタ

ナンとはちょっとちがう、油だくで折りたたんで成形する平焼きパン。サク、モチ、油がジュワッとしてやみつきになるおいしさ!

RECIPE

パラタ

材料/4枚分

A[薄力粉…200g 塩…ひとつまみ 砂糖…小さじ1] ぬるま湯(約40℃)…120ml 太白胡麻油…適量

  1. ボウルにAを入れてぬるま湯を入れ、箸で全体を混ぜ合わせてから手で混ぜる。台上でなめらかになるまでよくこねる。表面に太白胡麻油をぬり、ラップをして室温に1時間ほどおいてやすませる。
  2. 4等分して丸め、表面に太白胡麻油をぬって5分やすませる。
  3. 台に太白胡麻油をぬって②をおき、手のひらでつぶしながらできるだけ薄く丸くのばす。穴があいてもOK。
  4. 表面に太白胡麻油をぬり、4cm幅くらいの蛇腹状に折りたたむ。
  5. 端からうず巻き状に巻く。
  6. 巻いた側面を上下にしておき、上から手で押してなるべく薄く丸くのばす。
  7. フライパンを弱めの中火にかけて太白胡麻油を引き、⑥を入れて両面を1分半ずつ焼く。途中少しふくらんでくるので、ヘラで押しつけながら焼く。

粉ものはうまい!

油たっぷりで成形するのが特徴で、薄いところはパイのようで、厚めのところはモッチリ。カレーにつけながら食べてもいいし、あらかじめちぎってカレーをかけてもいい。

Sesame tips

パラタは小麦粉の風味を楽しむなら太白胡麻油、香ばしさを加えるなら太香胡麻油でつくるのもおすすめ。

リングドーナツ

甘い粉ものの代表はドーナツ。トッピングの味変で楽しもう。

RECIPE

リングドーナツ

材料/6個分

牛乳…100ml 全卵…1/2個 A[強力粉…130g 薄力粉…70g 砂糖…20g 塩…2g インスタントドライイースト…3g] 太白胡麻油…10g 揚げ油(太白胡麻油)…適量

  1. 牛乳をぬるく温め、全卵と混ぜる。
  2. ボウルにAを入れて混ぜ、中央をくぼませて①を加えて混ぜる。粉っぽさがなくなったら台に移してよくこねる。表面がなめらかになったら、太白胡麻油を加えてさらにこねる。
  3. ボウルにもどしてラップをし、2倍の大きさになるまで40℃で約40分1次発酵をとる。
  4. 台にだして手で押してガス抜きし、5等分にして丸める。
  5. 再度手で押してガスを抜き、ペットボトルのフタなどで中央に穴をあけ、指で穴を広げてリング形に成形する。ぬいた生地をまとめてもう1個つくれる。
  6. ドーナツの大きさにカットしたオーブンペーパーの上に1個ずつのせ、40℃で約30分2次発酵をとる。
  7. 揚げ油を160℃に熱し、⑥をオーブンペーパーごと入れて片面1分半ずつキツネ色になるまで揚げる(オーブンペーパーは自然にはがれるので取りだす)。セサミシュガーは熱いうちにまぶし、グレーズは冷めてからトッピングする。

Sesame tips

チョコグレーズ

1.ブラックチョコレート(湯煎で溶かす)50g、圧搾純正胡麻油小さじ1を混ぜ合わせる。
2.ドーナツの上面を①にディップし、クランチナッツ(素焼き)をまぶす。

ホワイトチョコグレーズ

1.ホワイトチョコレート(湯煎で溶かす)50g、純ねり胡麻 白大さじ1を軽くマーブル状に混ぜ合わせる。
2.ドーナツの上面を①にディップし、フリーズドライイチゴをふりかける。

ブラックセサミシュガー

1.すり胡麻 黒大さじ2、グラニュー糖大さじ1を混ぜる。
2.揚げたてのドーナツにまぶす。

ホワイトセサミシュガー

1.すり胡麻 白大さじ2、グラニュー糖大さじ1、シナモンパウダー適量を混ぜる。
2.揚げたてのドーナツにまぶす。

粉ものはうまい!

最近のドーナツブームでもわかるように、粉もの生地と油の相性は抜群。焼きドーナツもうまいが、やっぱり「揚げる」とおいしさは格別! 揚げ油が小麦粉のおいしさを引き立てる調味料。

フレッシュトマトのパスタ

すぐにつくれる気軽なレシピ。オイルベースのトマトで細めのスパゲッティーニを和えて夏向きに。

RECIPE

フレッシュトマトのパスタ

材料/2人分

トマト2個…(300g) イタリアンパセリ…1枝 ケイパー…大さじ1 A[EVオリーブオイル…大さじ1 胡麻油 一番搾り…大さじ2 塩…小さじ1弱] ごまパルミジャーノ[パルミジャーノチーズ(すりおろす)…大さじ4 すり胡麻 白…大さじ4] スパゲッティーニ…120g 胡麻油 一番搾り…適量

  1. トマトは1.5cm角、イタリアンパセリは葉をみじん切りにする。
  2. ボウルに①、ケイパー、Aを入れて混ぜ合わせる。
  3. ごまパルミジャーノの材料を混ぜる。
  4. スパゲッティーニをゆであげ、②に入れて和える。
  5. 盛りつけて胡麻油 一番搾りをかけ、ごまパルミジャーノをたっぷりとふる。

Sesame tips

イタリアや地中海はごま油よりも、ごま粒が食べられてきた食文化。シチリア島やトルコのごまをトッピングしたパンなどが有名。この食文化にあやかって、パスタにおすすめの「ごまパルミジャーノ」をご紹介。パルミジャーノとすり胡麻のうまみと香味の相性がよく、トマトともバッチリ。たっぷりとふりかけて!

粉ものはうまい!

古代ローマ時代には食べられていたといわれ、イタリアにはゆうに500種類超のパスタがあり、ソースもいろいろ。南米からトマトが伝播してから、バリエーションが増えたそう。

キムチのチヂミ

韓国料理といえばごま油。ごま油を調味料がわりに焼くチヂミは格別。

RECIPE

キムチのチヂミ

材料/1枚分

豚バラ肉スライス…4枚(80g) キムチ…50g 万能ネギ…5~6本 A[薄力粉…60g  片栗粉…40g  全卵…1個  水…80ml 塩小さじ1/2] 圧搾純正胡麻油 濃口…大さじ2 ヤンニョムダレ[コチュジャン…大さじ1 ハチミツ…小さじ2 水…小さじ1 ごま油屋のラー油…小さじ1/2] 酢醤油ダレ[醤油、酢…各大さじ1 いり胡麻 白…小さじ1/2 ごま油屋のラー油…適宜]

  1. 豚肉は長さ3cm、キムチは大きければ一口大に切る。万能ネギは2~3等分の長さに切る。
  2. ボウルにAを入れてよく混ぜ、豚肉、キムチを加える。
  3. 大きめのフライパンを熱し、圧搾純正胡麻油 濃口大さじ1を入れて②を薄く広げ、上に万能ネギを並べる。中火で4~5分焼く。
  4. キツネ色に焼けたら裏返し、圧搾純正胡麻油 濃口大さじ1を回し入れてさらに2~3分焼く。
  5. ヤンニョムダレ、酢醤油ダレの材料をそれぞれ混ぜる。

Sesame tips

圧搾純正胡麻油 濃口で焼いて香ばしく。甘辛のヤンニョムダレ、すっきり味の酢醤油ダレもごま油屋のラー油をきかせて香味満点に。韓国料理には焙煎香がガツンと強い圧搾純正胡麻油 濃口が合う。

粉ものはうまい!

韓国風お好み焼きのチヂミ。粉の配合はいろいろあるが、このレシピでは薄力粉と片栗粉でつくり、端のほうはカリッと、内側はモチッと焼きあげる。豚キムチとネギの具は文句なしにごま油に合う。

(2024年夏の号掲載)
※掲載情報は取材時点のものとなり、現在と異なる場合がございます。