特集フードテックとおいしい、やさしい未来

2022.10.11

キッチンと客席を1日に300往復!今や「焼肉きんぐ」の名物スタッフ、配膳ロボット「みーと」


ロボット&人間のフレンドリーな空間

スターウォーズもバックトゥザフューチャーも、映画で観た遠い未来のはずのシーンがどんどん現実のものになっています。ロボットが人間と一緒に活躍する「焼肉きんぐ」の日常の光景はこちら。

焼肉きんぐのFOOD TECH

● 2021年からソフトバンクロボティクス社の配膳ロボットServi(サービィ)を配置
● ロボットは料理の提供と下膳を担当
● 人間はおせっかいなサービスに集中

人間とロボットのチームワーク!ロボット「みーと」は1日にキッチンと客席を300往復!

ロボットと人間が働く日常のシーン

「焼肉きんぐ」は100分食べ放題の間に、お客1人当たり約18皿の注文が入る。1テーブルに3名着席していると仮定すると、その1卓で54回の注文回数となり、さらに店舗全体で計算するとおよそ全卓で100分に約1300回の注文になるという(!)。このオーダーに対応するためにスタッフ(人間)とともに店内を動き回っているのが、ロボットだ。低めの身長でちょっと愛らしく、子ども連れの家族客にも人気。同店にとってなくてはならない存在になっている。

「ロボットを導入する以前は、料理提供と下膳に追われ、本来私どもがコンセプトととする、お客様への“おせっかい=サービス”に手がまわらない状況に陥りかけていました。とくにスタッフの確保がむずかしいローカルエリアでは深刻でした。そこでロボットと人間で仕事を役割分担することにしたのです」と(株)物語コーポレーションの南洸さん。「運ぶ」作業はロボットにまかせ、人間はその分の時間をお客へのサービスにあてることにより、焼肉きんぐの強味が最大限に発揮できるようになった。

【ごま油の香りが食欲をそそる!】
焼肉きんぐはテーブルオーダーの食べ放題。たとえば一番人気のきんぐコース(100分食べ放題)3278円は、焼肉からデザートまで110品以上ものメニューからオーダーできる。「4大名物」として知られるのは、写真奥から、花咲上ロース〜ガリバタ醤油〜、上ハラミステーキ、きんぐカルビ、炙りすき焼カルビ。タレのごま油が香ばしい!

キッチンではスタッフとロボットが連携

スタッフがロボットのトレーの上に料理をのせ、本体にある液晶のテーブル番号を押すと、あらかじめプログラミングされたルートで、キッチンからテーブルへと歩いていく。小回りもきき、動きはスムーズ。

テーブルではロボットとお客様の触れあい

お客は自分でロボットのトレーから料理を取ってテーブルに置く。重量センサー搭載で、トレーから料理がなくなると、自動的にキッチンにもどるシステム。ロボットは公募したニックネーム「みーと」と呼ばれ、人気者。4時間充電で10〜12時間稼働し、人間顔負けなほどよく働く!

お待たせしました
(株)物語コーポレーション
焼肉事業部 事業推進グループ
シニアマネジャー 南 洸さん

(株)物語コーポレーション https://www.yakiniku-king.jp/(焼肉きんぐ)

(2022年秋の号掲載) 
※掲載情報は取材時点のものとなり、現在と異なる場合がございます。