特集愛知の底力

2025.10.23

「令和酢油百珍」にミツカンの味ぽん博士、お酢博士、鍋つゆ博士が登場! お酢推し絶品レシピあり!


ミツカンには商品開発の味決めをサポートするプロ集団「味確認室」が存在します。博士級のスゴイ知識と味覚、そして熱い情熱をもつ味確認室のエキスパート3人に、「味ぽん」「純米酢金封」「鍋つゆ」の各ジャンルからミツカンのものづくりを語ってもらいました。

味ぽん博士 水野速人

2013年入社。ミツカン味確認室のホープ。
編集部今日はランチに味ぽんで餃子を食べました!
水野ありがとうございます!味ぽんはいろいろな献立におすすめです。
編集部鍋用調味料のイメージでしたが、実は万能なんですね。
水野もとは7代目中埜又左エ門が博多水炊きのぽん酢のおいしさに魅了されたことがきっかけです。このお店の味わいを家庭でもという想いで開発し、1964年に味ぽんが誕生しました(発売当初の商品名は「ミツカンポン酢〈味つけ〉」)。メニュー提案を拡げたのは、80年代に食の西洋化や核家族化の影響を受けて鍋離れが進んだとき。水炊きに並ぶメニューとして、餃子、おろしハンバーグ、焼き魚、冷奴、おひたしなどが登場しました。
編集部どれもまちがいなく、味ぽんでおいしく食べられるメニューぞろい。
水野ですが、しばらくして売上げが急落し、その理由を探ったら、料理に手軽さが足りないのではないかと。そこで新たに発掘したのが、手軽に豪華な食卓を演出できる「かつおののっけ盛り」。日本のさっぱり味がキーワードでした。
編集部鰹のこの食べ方、今ではみんな知ってますよね。味ぽんのおかげだったとは!食文化にも影響を与えているなんて、すごい!
水野はい、味ぽんはさらに攻勢をかけまして2004年には「しょうゆより味ぽん」というCMを打ちました。醤油に継ぐ二番手ではなく、並び立つ存在だと。「さっぱり煮」など、料理全般に基礎調味料のように使えることを訴求しました。
編集部今では醤油のかわりに、味ぽんで調味する家庭は多いと思います。少ない調味料で、味が決まるので重宝します。
水野味ぽんらしい味わいは、柑橘の風味と醤油の味から生まれます。醤油は特徴があり、柑橘と合わさることで輝くものを選定しています。味づくりのこだわりのポイントです。
編集部水野さんにとって、味ぽんとは?
水野味ぽんや味ぽんを使った料理が、思い出の味として記憶にきざまれ、時代を超えて人と人、昔と今をつなぐ存在になるといいな、と思っています。

お酢博士 中島伸悟

江戸時代の創業から受け継ぐ、ミツカンの柱「酢」

1999年入社。微生物の視点から酢を研究する。高品質と生産効率を両立した、特許「衛星CAV発酵法」での純米酢金封を設計。

ミツカンの創業は江戸時代の1804年。酒粕から造る粕酢(現在は「三ツ判山吹」)からはじまり、長い歴史の中で多くのお酢を食卓に送りだしてきました。その裏には、日々研究に明け暮れる研究者の存在があります。ミツカンの米酢「純米酢金封」を高品質化した、別名お酢博士の中島伸悟さんもその一人です。
「酸度は一般のお酢と同じで4.5%。コクとまろやかさと甘みのバランスが極めてよく、香りに甘みがあるのが特徴です。お酢にうまみがあると知っている人はけっこう少ないのですが、うまみと酸味のキレのバランスがいいのが純米酢金封です」
米と発酵から生まれる、日本ならではのお酢の芳醇な味と冴えた香り。中島さんはラボの発酵室でお酢に磨きをかけつづけています。

国産米から造られた、まろやかなうまみとコクが持ち味。純米酢は「じゅん こめず」と読む。

鍋つゆ博士 山中直人

大ヒット「〆まで美味しいごま豆乳鍋つゆ」がリニューアル!

1994年入社。3D味覚曲線で鍋つゆを開発する味のプロ。

大人気「〆まで美味しいごま豆乳鍋つゆ」が、発売20周年を迎えた今年7月にパワーアップしてリニューアル。鍋つゆ博士の山中直人さんが独自のツール「3D味覚曲線」を駆使して味わいの設計を立体化し、9年の歳月をかけて開発が進みました。
「味覚曲線では先味、中味、後味、余韻、キレを強度と時間経過で設計します。先、中、後味とつながっていく間を埋めるように、口の中に広がるうまみ。これがごま油です。説得力がでるんですよ」
家庭の鍋ものは具の素材や量、火加減、食べる人数…など変数だらけ。どんな誤差が生じようがモノともせず、〆までおいしく食べられる鍋つゆをつくるのが山中さんのミッション。「私の最高傑作」と呼ぶうまさが、鍋シーンを盛りあげることまちがいなしです!

〆まで美味しい ごま豆乳鍋つゆ ストレート。ガツン!とヤミつく味。

味ぽんごまバタ餅

味ぽん博士提案の絶品

RECIPE

味ぽんごまバタ餅

材料/1人分

A[味ぽん…小さじ4 水…大さじ1 砂糖…小さじ1] 太香胡麻油…小さじ1/2 切り餅…2枚 バター…小さじ1/2

  1. Aを混ぜる。
  2. フライパンに太香胡麻油を入れて中火で熱し、餅を入れて焼く。焼き目がついたら裏返して焼き、①を加えて煮からめる。
  3. 盛りつけてバターをのせる。

山あり谷ありのヒストリーとともに、味ぽんは食文化を築いてきた

新・パリパリレタス

「酢油百珍」セレクト、ミツカンイチ推しの傑作

たった3つの材料が生んだ、ごま油とカンタン酢の芸術品。レタスが止まらない!

RECIPE

新・パリパリレタス

材料/1人分

A[カンタン酢…大さじ2 圧搾純正胡麻油…大さじ2] レタス…1/2個

  1. Aを混ぜ合わせる。
  2. 鍋にお湯を沸かし、レタスをさっとくぐらせ、すぐに盛りつける。
  3. ②に①をかける。

「カン、タン、ス~」と唱えながらかければ、何でも味がキマるカンタン酢。甘ずっぱいヤミつき味と手軽さが人気。和洋中のどんな料理にもなじむのは、リンゴ酢がカギ。

(2025年秋の号掲載)
 ※掲載情報は取材時点のものとなり、現在と異なる場合がございます。