特集Good Morning!!
2022.04.05
【春はあげもの♪からあげの6名店が、ここに集結!2】あの店あの味のレシピも大公開!〜大分「中津」御三家〜
【家庭で楽しむレシピ付き】からあげの聖地、大分「中津」御三家が降臨
大分・中津は鶏からあげの聖地と呼ばれるエリア。その理由は、街中に40店以上のからあげ専門店があり、からあげを食べる食文化が根づいているから。もともとは養鶏場が多く、廃鶏を利用するため強い下味に漬けて揚げはじめたといわれていますが、今ではそれぞれのお店が個性的なからあげで勝負しています。地元ではみなひいきの店をもち、家族の集まりや行事ではかならずからあげが食膳にのぼるとか。日本唐揚協会のからあげグランプリ受賞歴多数、御三家の呼び声高い「もり山」「鳥しん」「げんきや」の3店にご登場いただき、家庭でつくれるからあげレシピをおしえてもらいました。
中津・御三家のからあげ三ヵ条
【その1】塩味も醤油味も、一晩漬けて中まで下味
【その2】揚げる直前に薄衣をつける
【その3】継ぎ足しの揚げ油も調味料のひとつ
もり山
絶対王者の風格ただよう、からあげグランプリ初代チャンピオン
全国のからあげファンにとって、聖地中の聖地でもある「もり山」の本店。同店独自の塩味を極めたからあげは、この地で誕生しました。お店はおそうざい屋さんのように気さくで、昼ごはん用に、夕ごはんのおかずに、学校帰りのスナックにと、地元のひいきのお客さんがひっきりなしに訪れます。
RECIPE
【家庭向け イチ押しレシピ】モモの塩からあげ
材料
鶏モモ肉…2枚(約600g) A[塩…6g 砂糖…1g 圧搾純正胡麻油…小さじ1弱 一味唐辛子、黒コショウ…各少々] B[ニンニクすりおろし…10g ショウガすりおろし…6g パイナップル缶詰みじん切り…10g 酒…6g] 揚げ油…適量 片栗粉…適量
- 鶏肉を30~40gにカットする。
- ボウルに①とAを入れてやさしくもみ、冷蔵庫で10~20分やすませる。
- Bの材料を混ぜて②をもみ、最低20~30分、できれば一晩おく。
- 揚げ油を175~180℃に熱する。③に片栗粉をまぶし、ザルでふるって余計な粉を落として4~5分揚げる。3分くらいで浮きあがってくるので、揚げ網ですくいあげて空気に数秒触れさせ、また油にもどす。これを数回くり返すと、二度揚げしたようにカリッとする。
森山さんオススメ
ごま油のうまみでプロ並みに!
中津のからあげは、揚げ油を一度に入れかえず、毎日少しずつ注ぎ足すのが特徴。下味や鶏肉のエキスが染みでた油の風味が、調味料がわりです。家庭でもこの専門店ならではの味に近づけるには、揚げ油にごま油をひと回し入れてみてください。うまみが増して、とてもおいしく揚がります。
SPOT
元祖中津からあげ もり山 万田本店
所在地:大分県中津市大字万田566-5
電話:0979-24-2222
営業時間:11:00~20:00
休業日:不定
https://morikara.net/
ウェブサイトにオンラインショップあり。全国に30店以上のフランチャイズ店も展開。
鳥しん
からあげ愛が止まらない!
鳥しんのからあげは、中津のなかでもとくに鶏肉の素材押しの配合。塩とタレを手もみする2段階の下味づけや、揚げる温度や時間などにこだわり抜き、たとえたくさん食べても、まだまだ食べたくなるような飽きのこないからあげをめざしています。支店をもたず、イベント出店も少ないため、ぜひ中津の店でこの味わいをご堪能ください。
RECIPE
【家庭向け イチ押しレシピ】ムネからあげ
材料
鶏ムネ肉…2枚(500~600g) 塩…1.5g A[めんつゆ(4倍濃縮)…60ml ニンニク、ショウガすりおろし…各小さじ1 酒…大さじ2 太香胡麻油…大さじ1 塩、コショウ、一味唐辛子、砂糖…各小さじ1] 片栗粉…適量 揚げ油…適量
- 鶏肉は30g~40gにカットし、塩でよくもむ。
- ①を保存袋に入れ、Aのタレを少しずつ加えながら、鶏肉が吸わなくなるまでもみ込む。最低30分、できれば一晩おく。
- ②に片栗粉をまぶし、ザルでふるって余分な粉を落とす。
- 揚げ油を172℃に熱し、③を3分揚げる。はじめの40秒は触らず、その後はときどき揚げ網ですくって空気に触れさせ、カリッとさせる。
同じタレに漬けても、部位がちがうと味や衣のつき方も変わる。手羽先は表面をおおう皮がうまくて、肉はジューシー。1本160円
モモ肉とムネ肉が半々で入った一番人気の商品。リンゴ果汁入りのタレが味の決め手。200g500円~
SPOT
からあげの鳥しん
所在地:大分県中津市大字宮夫218-1
電話:0979-23-5232
営業時間:11:00~19:00
休業日:月(祝日の場合は営業)
https://nakatsu-karaage.com/
中津のからあげ店ではレアなイートインスペースも人気。ウェブサイトにオンラインショップあり。
げんきや
醤油仕込みで、熱々でも、冷めてもなおおいしい
「冷めてもおいしい」からあげを生みだすために、全国各地のからあげを研究し尽くし、2009年にオープン。江戸時代創業の地元の醤油を使い、ニンニク、ショウガ、野菜、果汁、スパイスやオーガニックハーブをブレンドしたパンチがある下味のもみダレが特徴です。
後発組の自由な立ち位置で、からあげ以外にも弁当や鶏そうざいを充実させて地元客に人気。コンビニエンスストアや冷凍食品とのコラボ商品も多数あり、全国展開するフランチャイズや「鶏笑」「とりかじ」などのプロデュース店舗が300店以上という大躍進ぶりをみせています。
RECIPE
【家庭向け イチ押しレシピ】ピリ辛モモからあげ
材料
鶏モモ肉…300g A[塩、黒コショウ、砂糖、オニオンパウダー、鶏ガラスープの素…各1つまみ] B[濃口醤油…大さじ1 ニンニクすりおろし、酒、圧搾純正胡麻油 濃口、純正ごまラー油…各小さじ1 ショウガすりおろし…小さじ1/2] 片栗粉…適量 揚げ油…適量
- 鶏肉は35~40gにカットする。
- Aの下味でもんでから、Bのタレでもむ。冷蔵庫で一晩おく。
- 揚げる直前に片栗粉をまぶし、ふるいにかけて余分な粉を落とす。
- 揚げ油を170〜175℃に熱し、③の形をきれいに整えて約5分揚げる。はじめはバチバチと強かった音が弱くなるのが目安。
しっとりジューシーに揚げたムネ肉を、甘口の南蛮酢にくぐらせた隠れた目玉商品。自家製タルタルソース付き。1枚340円
モモとムネのミックスは定番人気。どちらのおいしさも欲張ろう。100g240円
SPOT
げんきや 中津総本店
所在地:大分県中津市金手35-2
電話:0979-24-1933
営業時間:11:00~21:00
休業日:無
https://www.nakatsu-genkiya.com/
ウェブサイトにオンラインショップあり。井口さんは「史上最大のからあげ革命 – 日本の食文化を大きく変えた大分県の小さな専門店の挑戦」(ワニブックス)も上梓。
もっと簡単にからあげ三昧!
中津の「もり山」「鳥しん」、そして神戸「しげ盛」が監修する日清製粉ウェルナのからあげ粉は、家庭で手軽に名店の味が再現できるおすすめ商品。「げんきや」監修のとり天粉も人気です。
日清製粉ウェルナ https://www.nisshin-seifun-welna.com/
(2022年春の号掲載)
※掲載情報は取材時点のものとなり、現在と異なる場合がございます。