特集100年先の未来
2026.01.15
AIが考えた未来のごま⑤ 香りのパーソナライゼーションが、食卓の団らんにも、食のリハビリにも活用大
竹本油脂は2025年で創業300周年を迎え、次なる100年後に向かい新たなスタートを切りました。世界が猛スピードで進化するなか、ごま油は未来に何ができるのか。AIとの対話から将来の道筋を考えてみました。協力/(株)アマナ
香り、味[Flavor&Taste]
プロンプト
100年後、ごま油はどんな“香りと味の世界”を創る?
AIが考えた未来
「味や香りのパーソナライゼーション」+「拡張された舌や鼻」の個々の世界が日常に。

家族でテーブルを囲むシーンでも、料理の味や香りはマイセルフ。好みや健康管理などさまざまな視点で、食のパーソナライゼーションのシステムが進化。
VR/AR向けのデジタル香りデバイスや、卓上ディスペンサーにごま油の基材+香りポッドというシーンが登場。まるで音楽配信サービスで好きな曲をセレクトするように、香りや味のパーソナライゼーションのシステムも進化。一口ごとに個々に合わせて香り比率を自動で変える機能が当たり前になると予測。その背景として、AIの個別最適化×嗅味覚インターフェース×個別自動ブレンドの進展などがあげられる。人ごとに香り分子の配合を変え、全員が満足する香味に“自動で”寄せてくれるなど、食は“人それぞれ”の時代がやってくる。

レストランのシーンを演出する香り。テーブル上のディスペンサーが香りをブレンドし、空間に漂わせる。太白胡麻油とアロマ素材を基材としてセッティングすれば、フローラル、ハーブ、スパイシーな香りなどを設定に合わせて自動ブレンド。
Overview
- 今日はストレス大?鼻づまり?減塩中?体調や好み、目的などに合わせて、その場で香りをオートマティックに最適化
- 舌と鼻を“増設”するデジタル味覚・嗅覚インターフェースの台頭。端末や神経インターフェースから、嗜好、アレルギーなどの情報を伝達
- “本物”の定義が変わり、“本物=自分(やみんな)に合う体験”、つまり自己同一性にフィットしているかが大事という価値観にシフト
未来に向けて、ごま油ができる提案
拡張された舌×ごま油の食チューニング
味覚インターフェース(拡張舌デバイス)+ごま油のセットで、人生の食の楽しみをチューニング。拡張舌デバイス(例:極薄ゲルフィルム、マウスピース型、軽い電気刺激デバイス)が、塩味・苦味・刺激の感じ方を微調整。それに合わせてごま油側の香り・うまみ・口当たりをマイクロブレンドして最適化。
仕組み
─ VR/AR向けに進化したデジタル香り・味覚インターフェース技術を食卓用に応用。
─ デバイスが舌の感度(塩味、刺激、甘味など)をリアルタイム推定し、ごま油ディスペンサーが香り・コク配合を選ぶ。
訴求ポイント
─ 栄養制限がある人でも、我慢ではなく、「自分にとっておいしいごま油体験」を維持。
─ ごま油が“健康制約とおいしさのギャップ”を埋めるキーデバイス+素材になる。
例)高血圧の人:塩分を減らしつつ、ごま油の香りとうまみで満足感を補完。
味覚が落ちている高齢者:香り強度を高め、コク成分を追加。
高齢者向け「減塩コンフォート セサミ・システム」

1)コンセプト
塩分は減らす、でも“しっかり味”は減らさない。ごま油+拡張舌の減塩プラットフォーム。
2)プロダクト構成
─ 拡張舌デバイス(舌フィルム or マウスピース)。超薄型ゲルフィルムを舌表面に貼ると、塩味受容の感度を少しだけ上げる。
─ 専用ごま油「コンフォートセサミ」シリーズ(廃棄しやすい軽量パック)の「香り+コク」で“塩味感”をサポート。標準香り(和食全般向け)、ロースト強め(炒め物・焼き物向け)、発酵うまみブレンド(煮物・汁物向け)など。
─ テーブル備えつけ、もしくはハンディな小型セサミオイル・ディスペンサー。
─ 入居者ごとにプロファイル(減塩目標、腎機能、血圧など)を登録。1回押すと「個人プロファイルに応じた最適量」を自動計出。入居者カードをかざすと、個人の設定に自動切り替え。
3)価値
─ 栄養制限があっても、おいしさをあきらめない世界へ。
─ ごま油が「高齢者のQOLを上げるテクノロジーオイル」という新しいポジション。
─ 減塩レシピへの移行ハードルが下がる(味の不満クレーム減)。
─ 「ごま油=健康的な工夫」として、家族へのPR・差別化要素になる。
─ 味の満足度が上がることにより、食事摂取量アップ ⇒ 栄養状態改善の期待。
香りが人を元気にする未来。嚥下・咀嚼リハビリの「食べるトレーニング」においても、ごま油のフレーバーやテクスチャーは貢献できる可能性がある。ごま油は調理用オイルから、感覚リハビリのメディアとしても進化する。
100年でこんなに進化!
今から100年前は、1925年(大正14年)
・普通選挙法の成立
満25歳以上の全男性に選挙権(満20歳以上の男女すべてに選挙権が認められたのは1945年)
・NHKの前身、東京放送局が日本初のラジオ放送を開始
・山手線の環状運転開始
・電気冷蔵庫は輸入品のみで非常に高価
冷蔵庫の普及は1960~70年代
・キユーピーが日本初のマヨネーズを製造・発売
(2025年冬の号掲載)
※掲載情報は取材時点のものとなり、現在と異なる場合がございます。