特集100年先の未来
2025.12.23
AIが考えた未来のごま① ヴィンテージワインのように、収穫年や産地の差を楽しむことがごま油の価値観に
竹本油脂は2025年で創業300周年を迎え、次なる100年後に向かい新たなスタートを切りました。世界が猛スピードで進化するなか、ごま油は未来に何ができるのか。AIとの対話から将来の道筋を考えてみました。協力/(株)アマナ
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ごまが生まれたのは紀元前。5000年以上前にアフリカで芽生え、世界160ヵ国以上に広がりました。これほど永い年月、人類に食されてきたのは、成長が早く苗1本で1万粒以上収穫ができることや、セサミン由来の高抗酸化性で保存がきくこと、脳を刺激する香気を有することなどがあげられます。亜熱帯性植物なので、地球温暖化にともなう気温上昇にも強いだろうと推測すると、ごまやごま油は100年後にも絶えることなく愛されているのではないかと想像がふくらみます。
この想いを生成AIのChatGPTに投げかけ、「100年先のマルホン胡麻油の未来」について対話をしながら探りました。主なプロンプト(=質問や指示)の視点は、
# マルホン胡麻油の価値(本物感)
# 食や料理周辺でのごま油活用法
# 食や料理以外でのごま油活用法
はたして100年後は、SF映画やアニメのような世界でごま油が進化するのでしょうか。AIが予測するごま油の未来は、なるほどとうなずく「気づき」にあふれています!
価値[Value]
プロンプト
100年後、ごま油の「本物感」はどう定義され、何が価値になる?
AIが考えた未来
ヴィンテージワインを楽しむ感覚で、“年ごとの差”など、ごま油の微差にありがたさを感じるようになる。

数値が空気のように普及する一方で、人間の審美、儀礼、共同体を重んじる動きが力をもち、“人が選び、語る微差”が稀少価値になるとAIは予測。アルゴリズム疲れと、食の文化を大切にし保護する流れが重なり、職人、土地、季節といった実体性のある価値に回帰します。
Overview
- AIなどの機械的な点数より、人の舌と物語で価値が決まる
- ロットごとに味が違う、均一より“微差”がカッコいい
- 産地の座標、収穫年月、焙煎した人の名前などが堂々と主役に
- 贈答、行事、ごちそうのための“特別な一滴”
- 文化として味を記録し、語り継ぐ
違いを楽しむ「香りにぎり寿司」

同じネタのにぎり寿司に、焙煎度や銘柄違いのごま油を“1滴”。100年先には、産地や収穫年、製造ロット別などの価値が付加され、ヴィンテージワインの飲み比べのように“かけ比べ”。“均一より微差がカッコいい”100年先の価値観を、にぎり寿司に反映。
(2025年冬の号掲載)
※掲載情報は取材時点のものとなり、現在と異なる場合がございます。