特集薬味、ごま偏愛
2022.07.11
【超一流のごま薬味づかい】「らぁ麺 飯田商店」の一杯にひそむ、超一流のごま薬味づかい
らぁ麺 飯田商店
麺とスープにひそむ、香りとうまみの連続アタック
ラーメンにとって、香味油はすごく大事な要素です。香りがすごくいい胡麻油 一番搾りはとても気に入っていて、太白白湯らぁ麺のマー油をつくりました。太白胡麻油は素材を漬けこんで七味オイルをつくりました。マー油はガツンと香りが強くて、七味オイルは繊細な香りです。ラーメンを食べるとき、みなさんまずスープを飲んで味を探りますよね。でも、実は「麺をすする」ときが、麺にからまった空気とともに口に入り、味覚や嗅覚が一番敏感に感じ取ります。ズズッとすすったとき、マー油も七味オイルもすごくいい感じで香りが飛びでてくると思います。見た目ではわからない香りの正体が明らかになる、たまらない瞬間なんですよ。
太白白湯らぁ麺
【薬味・一】胡麻油 一番搾りとニンニクのマー油
【薬味・二】木の芽と陳皮をまぶした九条ネギ
【スープ】塩、鶏清湯、太白胡麻油と乳化した鶏白湯
【麺】平打ち(ハルユタカ主体)
【具】低温調理の鶏チャーシュー
塩、鶏清湯、太白胡麻油で乳化させた鶏白湯でスープをつくり、仕上げに胡麻油 一番搾りの香り立つマー油をたらす。鶏チャーシューの上の九条ネギには細かくきざんだ木の芽と陳皮をさりげなくまぶし、存在はみせずに香りだけを感じさせる変化球。濃厚な味わいに薬味がきく。
七味塩らぁ麺
【薬味】七つの薬味の七味オイル(太白胡麻油ベース)
【スープ】塩、七味オイル、鶏清湯、お湯
【麺】細麺(ハルユタカ主体)
【具】七味ペーストが香る鶏ワンタン
どんぶりに塩(高知産の塩と新潟産の花塩の2種)と七味オイルを入れ、鶏清湯で溶き、これをノンミネラルに濾過したお湯で割った清いスープ。仕上げにも七味オイルをたらし、鶏ワンタンをトッピング。「スープという大きな世界と、鶏ワンタンの中の小さな世界。薬味の七味をふたつの世界観で感じてもらえれば」(飯田さん)
インスタント麺もこの薬味オイルで!
飯田さんおすすめの家庭でつくる香味オイルはとても簡単。太白胡麻油200ml、長ネギの白い部分のみじん切り50g、ショウガのみじん切り5gを電子レンジ(500w)で約5分加熱するだけでつくれます(この分量で2、3人分)。香味オイル少量をどんぶりに入れておき、できあがったインスタントラーメンを入れ、上からも香味オイルをトッピング。いつものラーメンがめちゃめちゃおいしくなります!
飯田将太
1977年、神奈川県真鶴町生まれ。飲食業界で働きつつ、故・佐野実さんの「支那そばや」のラーメンに衝撃を受けたことをきっかけに、自らのオリジナルなラーメンを追究する。2010年、「らぁ麺飯田商店」を開店。
SPOT
らぁ麺 飯田商店
所在地:神奈川県足柄下郡湯河原町土肥2-12-14
電話:0465-62-4147
営業時間:11:00~15:00
休業日:火、水、ほか月不定休あり
https://r.iidashouten.com/
OMAKASEサイトより要予約。ウェブサイトにオンラインショップあり。太白白湯らぁ麺は近日中に販売予定、乞うご期待!
(2022年夏の号掲載)
※掲載情報は取材時点のものとなり、現在と異なる場合がございます。