特集ごま油の神業レシピ

2021.12.16

行列ができる神戸の名店「老祥記」と「マツシマ」がコラボして生まれた夢の海老豚まん!


名店競演!神戸発「老祥記×マツシマ」夢の海老豚まん

神戸発のすごいコラボが実現! 南京町「老祥記」とフレンチ「マツシマ」の二大有名店がコラボした商品が12月に発売決定です。

肉あんを担当するのは、神戸のフレンチ「マツシマ」の松島朋宣シェフ!(左)「老祥記」四代目の曹祐仁さんがまんじゅう生地を担当!(右)

神戸・南京町で愛されて100年以上の「老祥記」は、いつも長い行列が絶えない豚まんの人気店。四代目の曹祐仁さんの「神戸の町をもっと元気にしたい!」という思いが今回のコラボまん誕生につながりました。
この思いを受けとったのは、同じく神戸のフレンチ「マツシマ」の松島朋宣さん。中身の肉あんを松島シェフ、まんじゅうを曹さんが担当し、二人で試作を重ねた「海老豚まん」「ベジまん」2品が12月に発売されることになりました! どちらもフレンチのエスプリがきいた、コラボならではのテイスト。本誌では特別に家庭用にアレンジした海老豚まんのレシピをご紹介します!

コラボの海老豚まんは「曹家包子館」で12月11日、12日、12月18日、19日 期間限定で発売!

肉あん

肉も海鮮も欲張ったグルメまん

海老、アサリ、干し海老の粉末で海鮮リッチにし、アサリの汁をアガー(海藻由来の凝固剤)でジュレ状に固めるのがポイント。アガーの溶解温度と凝固温度を利用し、蒸している間に温度が上がると汁が溶けだしてうまみが生地に吸われ、食べる時にはその汁が再度固まって肉あんと生地の間で膜となり、生地がベチャつくのを防止。ひと手間はかかるが、これがプロ級の美味のテク!

下準備1

豚粗びき肉とAの材料は冷蔵庫で冷やしておく。仕上がりが脂っぽくならないコツ。

下準備2

  1. アサリは砂抜きし、ヒタヒタの水とともに強火にかけ、口を開ける。
  2. 身をむき、蒸し汁を150g計量する。
  3. 鍋に②の蒸し汁を入れ、アガーを加えて泡立て器でダマにならないようによく混ぜてから沸かす。冷やしてジュレ状に固め、38g使う。

◉余ったジュレはお味噌汁に入れるとダシがわりになる。

RECIPE

肉あん

材料/約15個分

豚粗びき肉…125g 塩…2g A[海老(ブツ切り)…50g 粉末干し海老…2.5g(干し海老をミルサーなどで挽く)  炒め玉ネギ…75g(みじん切りにした玉ネギを太白胡麻油か圧搾純正胡麻油でしんなりするまで炒める) 純ねり胡麻 白…25g 圧搾純正胡麻油…8g] アサリ…65g B[アサリの蒸し汁…150g アガー…5g]

  1. ボウルに豚ひき肉を入れて塩を加え、指先で円を描いて混ぜる。バラバラだった肉がくっつきはじめればOK。練り混ぜないこと。
  2. 1にAの材料を加えて混ぜる。
  3. アサリのむき身も加える。全体が混ざればいい。
  4. ジュレを加えてゴムベラで軽く混ぜたら、海老豚肉あんのできあがり!

店舗で販売するコラボ海老豚まんの具には、フレンチならではの発想でオマール海老のダシを煮詰めたクリームなども入る。かなりリッチでグルメな味わいに。乞うご期待。

豚ミンチの中に海老、アサリ。アサリのダシのジュレがカギ

まんじゅう生地

老祥記の生地を家庭用にアレンジ

老祥記の四代受け継がれてきたまんじゅう生地は、麹入り。これがほんのり甘くてうまみがあるおいしさを生みだしている。家庭ではこのうまみを太白胡麻油で代用。発酵生地にはめずらしく薄力粉を多くしているのは、ふわっとさせるため。やさしい口当たりのまんじゅう生地で、海老豚まんの肉あんを包み込む。

RECIPE

まんじゅう生地

材料/13個分

A[薄力粉…250g 強力粉…50g ベーキングパウダー…8g 砂糖…30g 塩…2g] B[ぬるま湯…170ml インスタントドライイースト…6g] 太白胡麻油…大さじ3

  1. Aをボウルに入れて軽く混ぜる。ぬるま湯とドライイーストを混ぜて溶かし、ボウルに注ぎ入れる。
  2. 指先で混ぜて全体に水分を行きわたらせる。
  3. ある程度混ざったら台にだし、生地を2つに折りたたんでは体重をかけてのばし、20分ほどかけてまんべんなく練る。(ここからは技術でなく、根性、根気、そして愛情です!)
  4. 生地を両手で持ってのばしてみて、ちぎれずにある程度薄くのびるようになるまでこねればOK。
  5. 生地を広げ、太白胡麻油を3回に分けて加えてはさらに練る。生地にベトつきがなくなるまで練り、もう一度生地をのばしてみて、さらに薄くのびるようになればこねあがり。
  6. 生地をきれいに丸め、太白胡麻油(分量外)を薄くぬったボウルに入れ、ラップをかける。常温(25℃)で約20分1次発酵させる。
  7. 発酵を待つ間に、肉あんを25gずつ丸める。ベトつくと包みにくいので、冷凍庫に入れて締める。
  8. 6の生地が倍くらいにふくらんだら、発酵がうまくいっているかテスト。人さし指に打ち粉(分量外)をつけ、生地の中央をさしてみて、穴が残ればOK。
  9. 8を台にだして手で軽く押してガスを抜き、40gずつに分割する。きれいに丸めてラップをかけ、10分ほど常温においてベンチタイムをとる。
  10. 生地を手で押して平らにし、両手の指で直径6.5cmくらいに丸くのばす。この上に7の肉あんをのせて包む。(きき手でないほうの手のひらに生地をのせ、肉あんを置く。肉あんの中心を親指で押し、同時に生地を親指と人さし指でつまんでヒダをつくる。これを一周くり返す。きれいなヒダがつくれなくても、肉あんが生地で包まれればOK!)
  11. 7cm角に切ったオーブンペーパーに10をのせ、皿に並べる。蒸し器に水を入れ、皿を入れてフタをし、約10分最終発酵させる。
  12. 強火にかけて15分蒸す。
2店のリレーレシピ動画

SPOT

Matsushima

所在地:神戸市中央区山本通3-2-16 ファミールみなみビル1F
電話:078-252-8772
営業時間: 12:00〜13:30L.O.、17:30〜20:00L.O.
休業日:月
https://www.restaurant-matsushima.com/
◉ランチ、ディナーともに5000円~。毎日献立をアップする「Matsushimaの晩御飯!!」などテイクアウトやオンライン商品も充実。

SPOT

老祥記

所在地:神戸市中央区元町通2-1-14
電話:078-331-7714
営業時間: 10:00~18:30(売切れ次第終了)
休業日:月(祝日の場合は翌日休)
https://roushouki.com/
◉お向かいには姉妹店「曹家包子館」がある。

(2020年冬の号掲載)
 ※掲載情報は取材時点のものとなり、現在と異なる場合がございます。