特集香り推し活

2024.01.25

イタリアン×ごま油。「ラ・ブリアンツァ」奥野シェフ流、ハーブ、スパイス、ごま油のランデブー


ギークな焙煎香 未体験のごま油ペアリング

焙煎ごま油がもつ香りやうまみはとても奥深く、焙煎の度合などによって香味には幅があります。焙煎ごま油にフィーチャーして「天ぷら」「イタリアン」「豆腐」「洋食のフライ」との相性をディープに探りました。ごま油の香味と素材がからみあい、料理が進化します。

ラ・ブリアンツァ
イタリアンのオイル使い×ハーブ、スパイス、ごま油

「みんなごま油好きだし、子どもの頃から食べ慣れて舌が記憶してますよね。だからこそ、料理に入れるとバレてしまい、中華みたいといわれがち。でも、僕がつくるイタリアンではごま油は全然タブーじゃない。要は使い方です」
と「ラ・ブリアンツァ」の奥野義幸シェフ。焙煎ごま油各種をテイスティングし、それぞれの香りや味の個性をオリーブオイルのように使い分けたいと感じたそうです。
「生のカツオにレモンとオリーブオイルより、ごま油のカルパッチョのほうが絶対うまい。とくに余韻の伸びが長い胡麻油 一番搾りは最高のペアリング。カツオのくさみを口の中に残さず、喉の奥まで一緒に旅してくれるから」
そもそもオイル使いが得意なイタリアン。ごま油も使い方次第で、違和感なく料理に溶け込みます。

カツオのカルパッチョ アロマのサルサ

一緒に口の中を旅するカツオと胡麻油 一番搾り

アロマのサルサは鮎の魚醤、ソーテルヌ、柚子果汁に昆布を漬けたベースに、キュウリのピクルス、ミョウガの小口切り、シブレットのみじん切りを加える。これに対して3割量の胡麻油 一番搾りを加えて乳化させて完成。ビーツのピュレとエゴマの葉の上に生のカツオを盛りつけ、アロマのサルサをのせ、赤玉ネギのスライス、赤ジソのスプラウト、ミニキュウリのピクルスを添え、スマックをふる。爽快感のある前菜。 

サワラのロースト エスニックグリーンソース

パクチーの香りに太香胡麻油がキマる

パクチー、レモングラス、ハラペーニョ、ショウガ、ナンプラー、ココナッツミルク、クミンシード、ニンニクなどをペースト状にし、このベースに対して2割の太香胡麻油を合わせてグリーンカレーソースをつくる。サワラにコリアンダー、クミン、アーモンドダイス、フェンネルシードをまぶしてローストし、ムール貝の白ワイン蒸し、フムス、グリーンカレーソース、マイクロハーブとともに盛りつける。中東イタリアンテイストな一皿。

奥野義幸
1972年、和歌山生まれ。イタリア全州で修業後、2003年に麻布十番に「ラ・ブリアンツァ」を開業。都内を中心に出店を展開し、現在はグループ7店舗。最新店は11月に開業した麻布台ヒルズ内「デプス・ブリアンツァ」。

SPOT

La Brianza

所在地:東京都港区六本木6-12-3 六本木ヒルズレジデンスC棟3F
電話:03-6804-5719
営業時間:11:30~15:30(14:00L.O.)、17:30~23:00(21:30L.O.)
休業日:無
https://la-brianza.com/
コースでランチ3000円~、ディナー5000円~。