特集ネオ南九州
2025.08.07
鹿児島の希少な渡辺バークシャー黒豚は肉がうまい、脂身はとろける超美味。〈買える、食べられるガイド付き〉
脂さっぱり、濃いうまみ
日本の黒豚飼育のはじまりは江戸時代までさかのぼります。400年以上の長い歴史のなかで品種改良が進みましたが、渡辺バークシャー牧場では当時の純粋な黒豚を復活させ、稀少な種を守りながら大切に飼育しています。国内の豚肉消費量のわずか0.05%という稀少な黒豚です。
「渡辺バークシャー黒豚」は豚肉ってこんなに味があるんだと驚くほど、うまみがあり、脂が甘いのが特徴です。
「私たちは肉を赤身、脂は『白身』と呼んでいます。それほど脂がおいしいんですよ」
と牧場主の山田久治さん。脂肪の融点が約28℃で体温よりも低いため、手にのせるとジワッと溶けだすほど。だから脂でもたれることがなく、食後も胃が軽いのです。豚肉のおいしさをあらためておしえてくれるのが、渡辺バークシャー黒豚です。

霧島にある牧場でのびのび過ごすお父さん豚。4本の脚先、尾、鼻の計6ヵ所が白いため、この品種の黒豚は「六白(ろっぱく)」とも呼ばれる。体が小さく、産む子どもの数が少なく、成長もゆっくりなので量産には向かないが、十分に手を掛けられる頭数だけを飼育する。

通称「鼻ぺしゃ」。ぺしゃんこにつぶれた白い鼻ツラと、上にシャクレた勇ましい顎が渡辺バークシャー黒豚の特徴。


渡辺バークシャー黒豚の復活に人生を捧げた先代から、牧場を受け継いだ山田さん。


赤身のうまみを生みだすのが、独自の飼料。パン工場のロスを毎日受けとりに行き、乳酸を合わせて発酵させてから牧草などと混合する。小麦発酵由来の飼料は豚の腸内環境を整え、肉質も向上させる。血統、飼料、環境すべてが大事。
買えます【瀬戸口精肉店 山形屋店】
鹿児島市内の百貨店「山形屋」にある精肉売り場は、渡辺バークシャー黒豚の各種部位が豊富。


SPOT
瀬戸口精肉店 山形屋店
所在地:鹿児島市金生町3-1 山形屋2号館BF
電話:099-227-6210
営業時間:10:00~19:00
定休日:山形屋に準ずる
https://www.setoguchiseinikuten.co.jp/
食べられます【旨焼もぐり】
渡辺バークシャー黒豚にほれ込んだ仲卸が営む、東京・広尾の焼肉店。最高の焼き加減で提供。


下味でもみ込むのは「焼肉がおいしくなるごま油」。肉がふわっと柔らかく焼きあがる。
SPOT
旨焼もぐり
所在地:東京都港区南麻布4-14-3 幸ビル1F
電話:03-5789-2929
営業時間:17:00~24:00(23:00L.O.)、
土、日、祝~23:00(22:00L.O.)、
日曜ランチ11:30~14:00
定休日:月
https://moguri.jp/
オンラインショップでも買えます
渡辺バークシャー黒豚の肉あんを詰めた豚まんは、かくし味がごま油。人気です!

WB.鼻ぺしゃ純粋黒豚オンラインショップ
https://wb-hanapesha.myshopify.com/
うまいもんドットコム
https://www.umai-mon.com/
(2025年夏の号掲載)
※掲載情報は取材時点のものとなり、現在と異なる場合がございます。