特集魚食の口福

2023.02.09

衣が立っているサク、ジュワなアジフライ。「神田ポンチ軒」のあの味が、少しのコツで自宅でも味わえる


サクッ、ジュワ!高温のごま油でさっと揚げる鮮度抜群「アジフライ」

2012年に洋食のシェフが開いた「神田ポンチ軒」は、フライ好きにはかなり知られた店。軽やかな衣に包まれたジューシーなとんかつもさることながら、熱狂的なファンがいるのがアジフライです。刺身でも食べられる鮮度のいい大ぶりの長崎産アジを、生ぐさみが残らないよう血合いなどをていねいに下処理。小麦粉、牛乳を加えた卵液、そして特注の粗めの生パン粉をふんわりとまとわせます。あとは200℃の油で2分。あまり触らず、高温で一気に揚げることでパン粉はピンと立ち、身はみずみずしくふっくらと。余熱でほどよく火を入れます。「おいしさの決め手は、何といっても新鮮なアジがもつポテンシャル。さらにラード入りのごま油で香ばしさとリッチさをプラスします。家庭で揚げるなら、太白胡麻油と上品な焙煎香がある太香胡麻油のブレンドがおすすめ。仕上がりにコクとうまみが加わります」
と店長の橋本正幸さん。鮮度抜群の魚でつくる手づくりのアジフライ、おいしさに目をみはります。

200℃、2分の短時間勝負!アジがみずみずしい

RECIPE

アジフライ

材料/1人分

アジ(フライ用開き)…2尾 塩、コショウ…各適量 薄力粉、卵液(溶き卵8:牛乳2)、生パン粉…各適量 揚げ油(太白胡麻油8:太香胡麻油2)…適量 キャベツのせん切り、レモン、練りカラシ…各適量

  1. アジを軽く洗って水気をふき、塩、コショウで軽く下味をつける。
  2. 全体に薄力粉をまぶし、余分な粉はしっかりはたき落とす。卵液にくぐらせ、生パン粉をまんべんなくつける。
  3. 揚げ油を200℃に熱し、2を静かに入れる。そのまま触らずに6割ほど火を入れて裏返し、香ばしく色づくまで揚げる。揚げ時間は2分が目安。
  4. キャベツのせん切り、レモン、練りカラシを添える。

    ◎タルタルソースやおろしぽん酢で食べても美味。
アジは刺身で食べられるものを使うこと。自分でおろして身を開けばなおよし。鮮度が味の決め手!
家庭でアジフライを揚げるときは、太白胡麻油8:太香胡麻油2でブレンドがおすすめ。
あまり触らず、高温でさっと揚げる。「温度が低いとどうしても衣が油を吸ってしまいます」

SPOT

神田ポンチ軒

所在地:東京都千代田区神田小川町2-8 扇ビル1F
電話:03-3293-2110
営業時間:11:15~14:00(13:30L.O.)、17:30~21:00(20:30L.O.)
休業日:日
https://www.ponchiken.jp/
約500グラムの特ヒレ丸ごと一本揚げ(4800 円)のほか、人気の豚かつメニューの定食も。アジフライ(580 円)はランチ、ディナーともに単品で注文可

(2022年冬の号掲載)
 ※掲載情報は取材時点のものとなり、現在と異なる場合がございます。